manvaのエンジニアリング魂

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マウス内蔵キーボード自作Ver.0.4始動

マウス内蔵キーボードにもう一度チャレンジ。前作↓manva.hatenablog.com

(Keybouse Ver.0.3.1とする)がなぜ打ちにくいのか,問題点をもう少し詳しく分析してみた。

キーボード打つときって,ほぼ指だけで打っているイメージがあるが,実際は手先全体の位置も微妙に動かさないとうまく打てない。だから,手のひらは浮いていないと打ちにくい。逆にマウスの方は手のひらをくっつけて使う感じになるんで,共存させるのが結構難しいなというのがわかってきた。ただ,逆に言うと,手のひらをくっつけた状態で指だけで打てるようにさえできれば共存できる,ということだ。それって結構シビアだけど,キーの位置を妥協なくベストの場所に配置すれば,これくらいのキーの数なら何とかなりそうなんで,もう一回,作り直してみようと思う。

まずは粘土からやり直し。紙粘土より油粘土の方が良いことに気づいた。本当に作れるかどうかはまずは考えず,ベストの配置を考えてみた。

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指先の動きだけで押せるようにするには,やはり,キーをすり鉢状に配置する必要があるだろう。作る側の都合からすればフラットの方が1枚の基板で良いので作りやすいが,今回は妥協なく使いやすさを追求しよう。キーストロークもあまり長いと指が届きにくくなるので,ロープロファイルスイッチを使おう。

また,前作は、手先に向かって広がる形状になっていたため、掴むとデバイスが滑って逃げて行く感覚があり、良くなかった。この解決のため,親指を深く潜らせて,平行かやや先細るくらいにして掴んだ時のフィット感を改善している。

それから,横向き(SFP)のキーは、押すときにデバイスが動いてしまうという問題があった。これをヤメたいが、そうするとキーが足りなくなる。手のひらを動かさずに指だけで押せる範囲というのは,案外限られている。どの指ももうこれ以上キーの割当て数を増やせないので、前作と同様、親指には6キー割当てたい。通常のスペースキーのように下向きに押すキーは、自然に配置できるのはせいぜい3つくらいだろう。マウスとして使うときはどうせ小指と親指で挟まなければならないので,マウスモードにするためのキー(マウスシフトキー)だけは横向きで良い。あと2キーをどうすれば良いか。思案したが、下と横がダメなら、上があるじゃないか!というわけで、こう↓してみた(上に2キー)。これなら無理なく押せそう。
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 さて,これをどうやって作るか。

最大の難関は、マウスホイール。やはりこれは人差し指と中指の間につけたい。しかし,下の写真を見ればわかると思うが,マウスホイールというのは,軸回りが結構場所を取る。

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マウスの左右のクリックボタンは,ホイールより前にあるので配置できるが,キーボウスでは,左右クリックが「J」キーと「K」キーであり,その手前に「M」キーと「,」キーを配置しなければならないので,こんなのをつけるスペースはない。何とか方法はないものか。一つの案は,ホイールではなく,タッチパッドのようにする方法。これ↓を使ってできないか検討したが、やはりまだ大きすぎる。

akizukidenshi.com

 

今,試してみようと思っている案は,マウスホイールのエンコーダを,キースイッチを取付けた基板の裏面に配置する,というもの。キースイッチをロープロファイルにして,できるだけ背の低いエンコーダを使えばホイールの直径が40mmくらいになるので,許容範囲ではないかと考えている。

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レイアウトイメージ検討

ホイールは3Dプリンタで自作,キーキャップもすり鉢上に並べると干渉するので,3Dプリンタで自作するつもり。基板も自作する必要があるので,KiCadも使えるようにならないとな。大変そうだが,情報が溢れている現代,やってみたら大抵何とかなるだろ。