自作キーボードを作っている人の多くは、Pro Microを使っている。Pro Microとは、sparkfun社のArduino Leonardo互換の小型マイコンボードである。
その中国製クローンも販売されていて、堂々とProMicroを名乗っている。青い基板のものと黒い基板のものがある。
本家の方は赤い基板だが3倍速いわけではなく、同じ性能。ピンの配置、機能、寸法も同じだが,クローンは圧倒的に安い(約3ドル。本家は約20ドル)。
Pro Microの最大の特徴はUSB端子が「もげる」ことであるが、その他の特徴として、HID(Human Interface Device)という機能があって、キーボードなどの入力デバイスとしてUSBでパソコンにつないで使えるようになっている。
キーはマイコンのDIOにつなぐわけだが、フルで100以上あるキーを1対1でつないだら大変なので、行と列で2次元配列にする。Pro MicroはDIOが最大18ピン使えるので、これ1枚で最大9x9=81キーまでのキーボードが作れる。普通のキーボードなら,スイッチとダイオードだけの簡単な回路でよい。例えば↓この記事の回路図が見やすい。yskoht.hatenablog.com
キーの数が増えても同様。プルアップなどもいらないようだ。ダイオードの向きはソフトで変更できるのでどちらでもよいが,QMK firmware(後日説明する)のデフォルトは
となっている。上の記事の図はデフォルトとは逆向きなので,以下のように書き換えている。
これだけの回路なら簡単なので,空中配線でもよいくらいだが,自作する人たちは,なぜかキーボードを光らせたくなるらしい。キーの下にLEDを仕込むなら、すでに先人たちが作って売っている基板を使うのが良い。1キーずつ小分けにできるので自由にレイアウトできる。
この方は,colosseum44/60という自作キーボードキットも販売しており,それ用にいろいろ必要なものをセットで売ってくれているので、これを買うと楽。
無限の可能性(基板),SK6812mini(シリアル通信でRGB値を制御できるLEDチップ),ダイオードはそれぞれ44個となっているが,50個ずつ入れてくれた。感謝。
ただ,このキーボードは筐体をDMM.makeで買うことになるので,それが結構高い。私は電気まわりの部品は上記セットを購入し,筐体は自分で作っている。
左右分割型にする場合、Pro Micro2枚をTRRSケーブル(オーディオ系で使われるケーブル。4極。)でつなぐ。シリアルでつなぐ場合は,3極のTRSケーブルでいいらしい。
私は↓これ(3極)を購入。
Pro Microとパソコンを繋ぐUSBケーブルも必要。これは家にあったのを使う。
前の記事に書いたように,Kailhのキーと,キーキャップと,ダイソーのワイヤレスのアレも買った。後は,アレを筐体に固定するための柱とナット(3Dプリンタで作った筐体にタップ切るのは無理があるので),筐体と底面部品を固定するための柱とナット,配線(エナメル線を使う人が多いようだ)くらい。
これで一通り物が揃った。